2010年3月3日水曜日

レンピッカ展図録、できました



渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムでのレンピッカ展はいよいよ今週の6日から。
図録は本日できあがってきました。どれどれ、うまくできたかな、と、設営作業真っ最中の会場へ。
できたてほやほや、ピカピカの図録がありました。
嬉しさがこみあげますが、まだ安堵感と不安が半々で、何ともいえない気分です。主催者の方も同じ気持ちでしょう。
レンピッカの絵は、どこかの美術館に集中して収蔵されているのではなく、個人のコレクター所蔵ばかりのものであり、かつ人気があるために今でもよく売買されているので、一堂に集めて展示をするのが本当に大変な企画だったのです。かつ、専門の研究者が少ないことから資料が乏しく、記述内容の整合性を確認する作業がとても大変でした。今、人気があがってきている作家だけに、これからも研究対象として資料が増えていくことでしょう。
この図録はそのなかでも、現在確認しうる最新の資料と情報をまとめた、日本では決定版といってもいいレンピッカ資料になるはずです。
あと手前味噌ですが、私がこの図録だけのためにNYまで出向いて取材した石岡瑛子さんの記事もお見逃しなく!
展覧会図録ですので、会期が終わりますと入手が困難になります。ご関心のある方は、ぜひ、この機会にお求めください。
http://www.ntv.co.jp/lempicka/index.html

まだ、レンピッカの実物の絵は、こういう機会でしか見られません。日本では実に、14年ぶりの展覧会ですから、次があるかどうかわかりません。
開梱中の絵を間近に見ましたが、それらの絵は、実にパワフルです。どん底の生活から自立した生活と栄光を、自分の力で勝ち取ろうとするレンピッカの気迫に満ちた絵です。展示のほうも、ぜひよろしくお願いいたします。