2009年1月26日月曜日

黒谷都さんの新スタジオ


異色の人形遣い、黒谷都さんを2004年の「ドール・フォーラム•ジャパン 42号 〜傀儡女(くぐつめ)〜」で特集させて頂いたことがあります。当時、黒谷さんはご自身の稽古場と公演会場を兼ねた活動拠点「国立ラボ」の工事をしているところでした。取材はその工事現場で行われました。(写真) 彼女はどの劇団や組織にも属さないソロプレイヤーですが、彼女を中心にいくつかのユニットが生まれています。

前衛的な表現のせいか、女性だからか、人形劇関連のメディアの前面に浮上しづらい構造があるようで、彼女を中心に取り上げるメディアはDFJが初めてと聞いて、彼女の経験の長さと根強い人気を見るにつけ、私のほうが驚いたくらいでした。
しかし人形劇研究の第一人者、加藤暁子さんは黒谷さんに注目をし続け、最近の著書「日本の人形劇」(法政大学出版局)で、150年の人形劇史を解説する本文の最終部で彼女を取り上げました。最終部は著者が一番思い入れのあることを書くことが多いので、そうだとすればこのことは私も嬉しく思います。
この本では、DFJも参考文献としてとりあげられました。玉木暢子さんの「舞台の上の人形たち」(29号〜50号)で取り上げられた方々も紹介されています。
昨年、国立ラボでの公演がスタートしたことを知り、北井あけみさんと黒谷さんのユニット「ake_miya」の公演「モアレ」を見に行くために今回初めてラボを訪れました。公演を見ての感想や、そのときに人形劇について考えたことなど、私論を後日ここで書いてみることにします。
黒谷都さんや国立ラボの記録は、「genre:Gray」をご覧下さい。