2012年1月30日月曜日

ヴィタリス(リトアニア)

自由な精神のアーティストは、ファッション、絵画、造形となんでも興味をもち、挑戦したくなるものでしょう。リトアニアのヴィタリスもその一人。彼の作る人形は、使い古しの材料を使って、アイロニカル、でも愛らしさや内面的な深さを感じさせるものです。ポップアートと見てもよし。人形として見てもよし。作る人が自由なのだから、見る人も自由に行きましょう。
ヴィタリスは個展は30回、海外も含めグループ展は60回以上も参加してきたとか。コッポラ監督もコレクターだそうです。
世界創作人形展では、人間の内面を具現化した人体、または有名人の別の顔をもった人形をつくるつもり、とのメッセージです。奥様と日本にぜひ行きたい!と、予定をただいま調整中です。
ヴィタリスの作品は、本人のウェブサイトでさらにたくさんご覧になれます。
ウェブサイトはこちら

VITALIS

2012年1月28日土曜日

アリナ・タタルスカヤ(ロシア)

ロシアは土地柄か、フェルトを素材に選ぶ人形作家が多く見受けられます。アリナ・タタルスカヤもその一人。インパクトのある表情や、それを引き立てるデザインや色使いで独自の境地を切り開いています。

Alina TATARSKAYA

2012年1月27日金曜日

石岡瑛子さんの訃報

国際的アートディレクターの石岡瑛子さんが今月21日にご逝去されました。
73才だったそうです。

石岡さんがされてきたお仕事と業績は大変眩しく、近づくことさえためらわれましたが、bunkamura museumでの「タマラ・ド・レンピッカ」展の図録編集の仕事を頂いたとき、日本人でおそらく唯一、タマラに接触し取材をされた方として、石岡さんご本人にお話を聞かなければならないと思いました。
伝手も連絡先もなく、ただ、「週間NY生活」という新聞に記事を寄稿されていたことだけを頼りに、ご本人に連絡をとり、取材をとりつけることができました。時間もお金も余裕はありませんでし、ご本人からも多忙なので電話取材ではだめですか?という申し出もありました。でもとにかく、直接お会いしなければいけないと直感で思い、弾丸でNYに飛びました。すきま風の入る格安アパートに泊まって、2009年11月13日にセントラルパークを見下ろす高層タワーにあるご自宅で取材をさせて頂きました。どんな言葉も聞き落としたくなくて、一字一句、原稿に書き起こしました。
そのときのデータも、その後のメールのやりとりのログも、今となっては宝物です。
存在されているだけで、勇気を与えてくれるような方は、そんなにいません。石岡さんには、日本人であること、女性であることが活動する上でマイナス要因であっただろうに、その美学、強さを芯に素晴らしいお仕事を残され、今も後続の私たちを刺激し続けています。

2010年から病気療養されていたそうですが、外部に一切漏らされなかったそうです。石岡さんらしいと思います。
最後の時は日本で過ごされていたようなので、それを知っただけでもなにか、安心した思いがしました。
石岡さんにとっては一瞬のおつきあいだったと思いますが、私にとってはいつまでも光放つパワーを頂いた時間でした。
やりとりしたメールを読み返すと、本当に残念で寂しく思います。

心から石岡瑛子さんのご冥福をお祈り申し上げます。

合掌

2012年1月26日木曜日

イリナ・スタルコヴァ(ロシア)

先に紹介したエレナ・リシナ、ナタリー・グレベンスチコヴァはウラル人形作家協会会員ですが、今日ご紹介するイリナ・スタルコヴァも同会会員です。ぬいぐるみ作品で地元では大変人気のある方だそうです。とても表情豊かにポージングができるぬいぐるみ、実物を見るのが楽しみです。

Irina STARKOVA

2012年1月25日水曜日

ナタリー・グレベンスチコヴァ(ロシア)

ウラルのナタリー・グレベンスチコヴァは、六才のときから針を持って、人形製作を始めたそうです。でもすぐに、可動性を求めるようになり、針をペンチとワイヤーに持ち替えて、人体の動きを再現できる構造を研究開発し、ダイナミック・スケルトンという特許をとるに至ったそうです。それを抜きにしても、彼女の魔術的な文様が施されたぬいぐるみは不思議な魅力があります。

Natalie GREBENSCHIKOVA

2012年1月24日火曜日

アンナ・オルロフスカヤ(ロシア)

ロシアの人形展で見かけるガラスケースのなかの小さな作品が、いつも気になっていました。
手のひらにのるような大きさの、白っぽい不思議な動物が、何やら事情のありそうな表情で彼らの日常を見せてます。ムーミンに出てくるヘムレンさんのようであり、それよりもひと癖もふた癖もありそうな。素材はビスクだと聞いて、ちょっと驚きました。ビスクの硬質さが思いつかなかったからです。不思議な存在感のある作品を創り出しているのは、アンナ・オルロフスカヤ。ご主人のボリス・ポポヴも造形作家で、彼も金属部分などで制作に参加しているそうです。東京へはご主人が来日し、アンナの作品をご紹介してくださる予定です。

Anna ORLOVSKAYA

2012年1月21日土曜日

エレナ・リシナ(ロシア)

今日は、チーム・コヤーラも大変お世話になっているロシアのエレナ・リシナをご紹介します。とてもポジティブで開放的なエレナは、20年前の社会主義政権前からデザイナーとして働いてきました。欧米の文化を積極的に吸収し、斬新な感覚の布人形を作っています。ウラル人形作家協会の会長としても、数々のイベントを主催してきています。
昨年の東北大震災で、チーム・コヤーラが呼びかけたイフンケの展示への支援にいち早く反応、在住するエカテリンブルグで、2回もチャリティー人形展を開催し寄付金を送ってくれました。
ロックファンでパワフルなエレナは、日本が大好き。4月には来日し、桜と富士山を見るのをとても楽しみにしています。

Elena LISINA

2012年1月19日木曜日

エレナ&ガラ・スマガ(ロシア)

今日は、モスクワ在住のスマガ母子(おやこ)のご紹介です。
展示のときは必ずお決まりの小さな棚を使い、大きな展覧会場でもキラっと自分たちの世界と存在感を感じさせてくれる二人です。
お母さんのガラは人形を、娘のエレナはおもにテディベアを制作。エレガントでマイペースの素敵な二人、作品にもそのムードがよく現れています。

ガラ・スマガ
Gala SMAGA


エレナ・スマガ
Elena SMAGA

2012年1月18日水曜日

アンナ・ミレツカヤ(ウクライナ)

ただいま、「第3回世界創作人形展」に初出品する作家の資料を編集しています。その写真やプロフィールは、公式ウェブサイトの「photo album」にアップロードしますが、まずはこちらでご覧くださいませ。
生き生きとした感性の作家の作品を、随時ご紹介してまいります。
まずは、ウクライナのアレクサンドラ・ミレツカヤです。ファッションデザイナーのキャリアを持つ弱冠24才、作品はしっかりした仕事ぶり。本人もモデルのように美しく、元気いっぱいの彼女が愛を込めて制作する、不思議パワーの動物の人形たちをご覧下さい。

Alexandra MILETSKAYA

2012年1月15日日曜日

第3回世界創作人形展2012

今年、第3回世界創作人形展を開催させて頂きます。
只今、公式ウェブサイトのリニューアル中です。更新が済みましたら、こちらでお知らせさせて頂きます。
今回初登場を予定しております作家の作品(参考作品)をスライドショーでお楽しみ下さい。



【会期】
2012年4月4日(水)~4月10日(火)
午前9時~午後9時
(最終日は午後4時で終了)

【入場料】 無料

【会場】
丸の内オアゾ 丸善本店4F ギャラリー
〒100-8203 千代田区丸の内1-6-4
Tel:03-5288-8881

【主催】
ドルスバラード


【企画】(お問い合わせ先)
HAZEKI office
〒189-0003 東京都東村山市久米川町3-27-57
tel 042-395-7547 fax 042-395-7975
email hazeki*nonc.jp (*を@に代えてください)

【公式ウェブサイト】「世界創作人形展」(2012年1月中旬より最新情報を配信予定)
http://www.nonc.jp/worldningyo/
※海外からの出品作家は事情により増減することがあります。最新情報は公式ウェブサイトでご確認ください。

◎本展の見どころ

創作人形界では注目の展覧会となった「世界創作人形展」。
2009年、2010年に続き、今年は第3回の開催を迎えます。
出品作家同士の交流も、国境を越えてこの展覧会から生まれました。
昨年の東北大震災の時には、世界創作人形展に関わった作家のあいだで、家族と実家を津波で失った人形作家、イフンケ(小松剛也)を支援するために大きな支援の輪が広がり、ロシアではチャリティー人形展も開催されました。

本年は、日本ではこのイフンケを迎え日本人作家24名、支援したロシアの作家たちを始めとするアメリカ、ウクライナ、リトアニア、オランダ、オーストリアなど厳選された海外の作家18名、総勢46名による展示を予定しております。
今回は、日本で初紹介となるロシアやウクライナの新進作家たちの作品にご注目頂きたいと思います。社会主義崩壊20年を経て、庶民のあいだで根強く残ったイコンやアニミズムの影響が、新進作家たちの優れた技術と美意識をもって、人形に生き生きと映し出されています。
日本人作家作品との表現の相違も興味深いものです。


出品作家(46名を予定)
海外作家 18名(1月10日現在の出品予定作家)

Alena Zirenkina ロシア
Alexandra Milezkaya ウクライナ
Alina Tatarskaya ロシア
Anna Orlouskaya ロシア
Arlene Navarro USA
Elena Lisina ロシア
Irina Starkova ロシア
Natali Grebenschikova ロシア
Petrova Sasha ロシア
Popova sisters ロシア
Smaga Elena ロシア
Smaga Gala ロシア
Sylvia Natterer オーストリア
Tine Kamersbeek オランダ
Vitalis Cepkauskas リトアニア
Yvonne Flipse オランダ

日本人作家24名(確定)

秋山まほこ AKIYAMA Mahoko
イフンケ Ihunke
因間りか INMA Rika
岡田好永 OKADA Yoshie
小畑すみれ OBATA Sumire
ガーナベイビーズ Gana Baby's
影山多栄子 KAGEYAMA Taeko
きんすなご KINSUNAGO
くるはらきみ KURUHARA Kimi
月光社 Gekkosha
佐伯祐子 SAEKI Yuko
咲耶 Sakuya
柘榴 ZAKURO
柴倉一二三 SHIBAKURA Hifumi
粧順 SHOJUN
立川好江 TACHIKAWA Yoshie
友重のりこ TOMOSHIGE Noriko
西村FELIZ NISHIMURA Feliz
Noe Noe
ヒラノネム HIRANO Nemu
松田珠江 MATSUDA Tamae
丸美鈴 MARU Misuzu
水澄美恵子 MINAZUMI Mieko
山吉由利子 YAMAYOSHI Yuriko
(日本人作家50音順)

2012年1月9日月曜日

長岡哲生さんのウェブ更新

羽関オフィスで制作をお引き受けしている長岡哲生さんのウェブサイトにアルバムを追加しました。昨年、一畑百貨店で開催され好評を得られた「長岡哲生のフレンズ展」出品の「森の子供」などを含む「内なるこども」シリーズの写真をご覧になれます。
写真撮影も長岡さんご本人。
同じ作品を様々な角度からとらえ、異なる表情を浮き上がらせます。
島根に縁のある和紙と木の織りなすファンタジーの世界をお楽しみください。