2009年9月5日土曜日

ティッシュペーパードール


I made 'tissue paper dolls' during Dubai Doll Art Exhibition, made of tissue paper and used pet bottle.
It was inquired by a Canadian painter and I sold it at 'a glass of beer', and I have not been paid it yet. It can be a reason for me to visit Canada?

ちょっと前の話題ですが、ドバイのお土産話をひとつ。
会場で展示中、出品者は作品だけでなく、自身も何かしらプレゼンし続けなければなりませんでした。作家は制作の一部を披露しました。ドバイの人々は、とにかく誰かが手を動かしていると、本当に興味深く見入ってます。隣で子供向けに二等身のキャラクターっぽい人形を飴細工のようにどんどん作る西村Feliz氏は、会場の人気者でいつも人だかりができてました。
そこでコミュニケーションが生まれることは羨ましいと思いまして、私もあり合わせの材料で手を動かすことにしました。
あったのはボンドとティッシュペーパーと毎日飲んでいたミネラルウォーターの空きペットボトル。それに絵筆を買ってきて、ボンドを水で溶いて、ボトルにティッシュやその辺にあった屑のような紙(鼻をかんだような汚い紙はないですよ〜)をレイヤーのように張り始めました。張り子の型を作るときの逆のバージョンです。それが乾かないうちに、筆で圧力を加えて形を作り、最後に仕上げの衣装を着せました。美濃麻紙のような和紙もサンプルに持って行ったので、それも入ってます。
ドバイには郷土人形がないから、日本の文化でドバイを表現したドバイこけし、ドバイ雛と作ってやれ〜!と酔狂で始めて、できたのがこれです。目の前を行き交うイマラティ(現地人)をみながら作りました。
男は白、女は黒、衣装をすっぽりかぶった人たちなので私にも作りやすかったです。女性の衣装には、和紙を墨で塗ったものをかぶせました。
結構評判がよく、作り方をビデオで撮っていく人や、教えてほしいとか、これはいくら?などとも何度か聞かれました。「日本人はティッシュで人形を作る」と思い込んだ人もいたみたいで、これはちょっと汗(^_^;
搬出前にこの人形の処遇をどうしよう、と思っているところに、価格を聞いてきた男性がいたので、「私は作家じゃないし、これはあげる」と言って引き受けてもらいました。彼は対価を払いたい、というので、「じゃあ、ビール一杯」と答えました。そんなのお安い御用、ということで商談成立。
イスラム文化のドバイでビールにありつくのは大変。しかし出国直前の私は、それ以降彼に会うことはありませんでした。彼はカナダ人で絵描きさんだと言うので、目のある人に評価されたのが嬉しかったです。
誰かが引き取るなら、あそことあそこはもっとこうすべきだったと反省。作家の気持ちがちょっとわかります。
カナダにビール一杯のツケができました。いつかカナダに行く理由になるかな。