私は、創作人形をポップアートに見立てる傾向に違和感を覚えています。コマーシャリズムにおいて人形に関連する少女趣味を相対化し、アートの名の下に封じ込めてしまうアプローチは確かに可能です。確かにその文脈で制作される「作品」もあり、嫌いではないしそういうものを否定する気持ちもありません。
しかしその見立ては、何百年にもわたる工芸史を背景にした創作人形の存在を前提にしていません。ポップアートの文脈に浮上する人形もそれらとは無縁でないはずです。
それらすべて混沌とした状況が日本の創作人形の現状なので、その一局面だけをクローズアップしてこの国の人形を理解した気にさせようとするメディアの傾向に、反感を覚えるのです。メディアは、その影響力に対する責任を感じていません。人形は、ちょっと目先の変わった企画程度の通りがかりの感覚でとりあげられるのです。美術館においてもその傾向はあります。しかし、人形に関わる当事者にとっては、それだけで大関心事になってしまうのです。
情けないことですが、番組や雑誌が「人形特集」と打った企画がまかり通ってます。
人形には様々な様態や切り口があるのに、一回性の企画でそれを総括して紹介できると思ってしまう安易さがあるのです。だって、たとえば文化系の雑誌が「音楽特集」とか「陶芸特集」なんて打ったら、大枠すぎて何をやりたいかわからないでしょう?
「人形特集」の命を授かった取材者が、きちんとリサーチをしようとして私の話をヒアリングすると、決まってと言って良いほど頭を抱えこんでしまいます。
2009年9月28日月曜日
ノンクプラッツ 9月にオープン
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